西村内科脳神経外科病院
消化器科とは
ご自身の健康問題に関しては、本病院の医師に相談してください。 免責事項もお読みください。 消化器学(しょうかきがく、英Gastroenterology)は内科学の一分野です。 元々の語源となっているように、かつては「胃腸学」として発展しました。 口腔に始まり、食道、胃、十二指腸、小腸(空腸、回腸)、盲腸、大腸、肛門等の消化管 に関わる疾患を主として診療研究します。また消化器に関連する肝臓、胆嚢、膵臓を含めることも 多く見られます。 消化器外科学と連携して治療にあたります。 徴候 マーフィー徴候(Murphy徴候) マーフィー徴候(まーふぃーちょうこう)は、痛みのために深呼吸が途中で出来なくなる徴候。 方法 患者の右季肋部を抑えながら患者が深呼吸すると、痛みで深呼吸が止まってしまいます。 鑑別 胆道系感染症 - 胆石症 クールヴォアズィエ徴候(Courvoisier徴候) クールヴォアズィエ徴候(くーるヴぉあずぃえちょうこう)は、無痛性に腫大した胆嚢を触知する事。 病態 胆嚢以下の胆管の閉塞によって、胆汁が胆嚢に溜まる事で起こります。 鑑別 十二指腸乳頭部癌、等。 歴史 クールヴォアズィエ博士によって報告されました。 ブルンベルグ徴候(Blumberg徴候) 方法 患者の腹壁を軽く圧迫し、急に離すと痛みを感じます。 鑑別 腹膜炎 歴史 ブルンベルグ博士によって報告されました。 代表疾患 全消化管を侵す病気にクローン病があります。 また、消化器毎に特徴的な病気がある。 消化器 : 病気 上部消化管 : 上部消化管潰瘍 食道 : 逆流性食道炎、食道癌 、 アカラシア 、 Barrett食道 食道胃接合部 : マロリー・ワイス症候群 胃 : 胃潰瘍、胃癌、悪性リンパ腫、粘膜下腫瘍 十二指腸 : 十二指腸潰瘍、十二指腸乳頭部癌 肝胆膵 肝臓 : 黄疸性疾患、慢性肝炎、肝硬変、門脈圧亢進症、肝細胞癌 胆嚢 : 先天性総胆管拡張症、胆石症、胆管細胞癌 膵臓 : 膵炎、膵臓癌、仮性嚢胞 小腸 : カルチノイド 回盲部 : 腸重積 大腸 : 虫垂炎(所謂盲腸)、潰瘍性大腸炎、中毒性巨大結腸症、大腸癌、家族性大腸腺腫症 十二指腸乳頭部癌 十二指腸乳頭部癌(じゅうにしちょうにゅうとうぶがん)は、十二指腸の乳頭部に発生する癌。 十二指腸乳頭部に発生する十二指腸癌、胆管癌、膵癌、の総称。 症状 胆管の閉塞によってクールヴォアズィエ徴候を示します。 治療 治療は根治療法として手術療法を行います。手術は膵頭十二指腸切除術が標準術式となっています。 胆石症 症状 : マーフィー徴候 機能性消化管障害(Functional gastrointestinal disorders) 機能性胃腸症(Functional dyspepsia) 過敏性腸症候群(Irritable bowel syndrome) など 感染症 旅行者下痢症 統計上、大半はクリプトスポリジウム症。 ホルモン産生腫瘍 消化管から分泌されるホルモンには以下の物があります。 ホルモン毎にそれを産生するホルモン産生腫瘍があります。 分泌器官 : ホルモン : 病気 胃 : ガストリン : ガストリン産生腫瘍(→ゾリンジャー・エリソン症候群) 十二指腸 : セクレチン : 小腸 : 血管活動性小腸ペプチド : 血管活動性小腸ペプチド産生腫瘍(→WDHA症候群) ゾリンジャー・エリソン症候群(Zollinger-Ellison症候群)(ICD-10:E16.8) ゾリンジャー・エリソン症候群(ぞりんじゃーえりそんしょうこうぐん)とは、ガストリン産生腫瘍 (ICD-10:D37.7)によって惹き起こされる症候群。 病態 食事と関係なく腫瘍がガストリンを産生する。 分類 膵臓G細胞由来、胃幽門前庭部G細胞由来、十二指腸球部G細胞由来、等に分けられる。 原因 腫瘍 統計上 9割以上は膵臓に発生し、残り一割未満が十二指腸から発生します。 半数以上が悪性腫瘍。 副甲状腺腺腫、下垂体腫瘍と合併する多発性内分泌腫瘍症I型が多い。 症状 ガストリンは胃の消化活動を助けるホルモンなので、ガストリン過剰によって胃酸やペプシンが 過剰分泌される胃過酸症が生じます。胃過酸症から消化性潰瘍が生じて、腹痛、悪心、嘔吐、吐血、 下血、十二指腸穿孔が生じます。また、胃過酸症から小腸のpHが下がって消化不良が生じて、 水様性下痢便を生じます。 検査 機能検査 セクレチン負荷試験 セクレチン負荷試験(せくれちんふかしけん)とは、セクレチンを投与して血中ガストリン濃度を測定 する試験です。 目的 ガストリンの分泌抑制 原理 セクレチンは胃の働きを抑えるホルモンなので、正常であれば食べ物が胃から十二指腸に移動すると 十二指腸からセクレチンが分泌され、ガストリンの分泌を抑えます。 方法 血中ガストリン濃度を測定します。 判定 内分泌腫瘍では本来の働きと逆の挙動(paradoxical rise)をする事があります。 ガストリン 判定 低下 正常 亢進 本症 歴史 病気の発見 1955年にゾリンジャー博士とエリソン博士が報告した。 WDHA症候群 WDHA症候群(だぶりゅでぃーえいちえーしょうこうぐん)とは、血管活動性小腸ペプチド産生腫瘍 (VIP産生腫瘍、VIPoma)によって惹き起こされる症候群。症状の頭文字を取って本症名が付けられました。 報告者の名前を取ってヴァーナー・モリソン症候群(Verner-Morrison症候群)ともいいます。 病態 食事と関係なく腫瘍が血管活動性小腸ペプチドを産生します。 原因 血管活動性小腸ペプチド産生腫瘍によって惹き起こされます。 症状 水様性下痢(Watery Diarrhea) 低カリウム血症(Hypokalemia) 無酸症(Achlorhydria) 等。 歴史 病気の発見 ヴァーナー博士とモリソン博士によって報告されました。 参考文献: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』